イヌの能力と習性-(2)犬がニオイを感知するメカニズム

(2)犬がにおいを感知するメカニズム

健康な犬の鼻は、起きている時はいつも濡れています。黒びかりしているので、鼻鏡(びきょう)と呼ばれます。(寝ている間は新陳代謝が低くなって、体温が低下するため、鼻が乾くようです。)なぜかというとその優れた嗅覚を保つためなのです。空気が乾燥していると、空気中のにおいをうまく嗅ぎわけることができないからです。

犬は、「クンクン」とにおいを嗅ぎますが、それは鼻腔(びこう)を動かして空気を湿らせ、嗅細胞(きゅうさいぼう)に送っているのです。風向きを確かめる時に、人差し指をなめて立てると良くわかるというのと同じです。

嗅細胞のある嗅上皮(きゅうじょうひ)は、ボーマン腺から分泌される粘液で覆われていますが、空気中のにおいの分子がこの粘液に溶け込んでキャッチされます。そして、感覚受容器に送られ、そこで電気信号に変換されて、嗅神経→大脳の嗅球→視床→大脳皮質の嗅覚野へと送られます。

また、犬は、鋤鼻器(じょびき)あるいはヤコブソン器官と呼ばれる「副嗅覚器」を、上あごの切歯骨の後ろに持っています。

内側が液状になった一対の袋のような形をしていて、人間や霊長類ではこの副嗅覚器は退化してしまっていますが、犬を含むその他の動物では性行動に関するフェロモンを感知していることが分かっています。

この器官で感じるにおいで、犬は食べ物の好みを決めていると言われていて、「フードをふやかして犬が好きな脂肪のにおいで食欲をそそる」という方法が勧められるのはそのためです。

犬は、相手を認識する場合、においを重要なてがかりにしています。排便のたびに、肛門の両脇にある肛門嚢(こうもんのう)の開口部から、肛門腺で作られた分泌物が少量出されますが、そのにおいで、相手の犬のさまざまな情報を得ていると考えられます。

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