イヌの社会化-(2)子犬の犬社会への同化

発達段階における「子犬の社会化期」-犬社会への同化

生後21日から40日頃までが、子犬の行動発達の「社会化期」の段階と考えられています。

いっしょに生まれた兄弟や母犬との接触を通じて、犬仲間に対する基本的な社会化=初期の社会的愛着関係の形成と、相手に応じた適切な行動をとる能力を獲得していきます。

この時期は離乳期に重なっていて、歯が生え揃った子犬に対して、母犬がうなったり、子犬を床に押し付けたりします。

このような親の行動は、子犬に対しての一種のしつけであり、親の保護と子どもの依存、乳離れによる独立との間で、上手に愛情としつけのバランスをとっています。効果的なしつけは、社会的に順応するために必要なことなのです。

また、兄弟犬と取っ組み合ったり、かみ合ったりする攻撃的な遊びを通じて、相手に応じた適切な行動をとる能力を獲得するので、このような子犬どうしのふれあいの時期は、社会性を正常に発達させるためにとても大切なことと考えられています。

この時期を迎える以前に、例えば生後30日前後で、子犬を母犬のいる環境から引き離すと、他の犬に対して攻撃的になったり、こわがりになったりするのは、犬社会(犬仲間)への順応が十分にできなかったためと考えられます。

子犬が飼い主によく慣れるためには、この「社会化期」にもらってくるのが良いという意見も耳にしますが、必ずしも正しい考え方ではありません。

6週齢(42日)で、母犬と一緒の環境から離された子犬は、その後12週齢(84日)まで母犬と一緒に育てられた子犬に比べて、食欲不振や体重の減少が起こり、ストレスや罹病率、死亡率が高くなると報告されているからです。

子犬が、環境に影響を受けやすい時期に心理的なダメージを受けると、それが解消されずに、将来の問題行動になる可能性もあります。

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