コンパニオン・ドッグ-(1)コンパニオン・ドッグの条件

犬はしつけられて、コンパニオン・ドッグになる。

扱いやすく、従順であることが、犬の幸せを約束します。

誰でも最初は犬との素敵な生活を夢見ています。例えば、飼い主のひざの上で甘える愛犬の姿です。ところが、現実はそう甘くはありません。

じゅうたんの上だろうと畳の部屋だろうがおかまいなしにおしっこをしてしまい、うんちをすればそれを食べてしまう。

食餌となれば、ドッグフードを瞬く間に平らげ、テーブルの上に飛び乗って、飼い主のおかずにまで食らいつくありさま。

家具や柱、カーテンなどあらゆるものをかじりまくり、玄関のチャイムが鳴れば、すっ飛んでいって、けたたましく吠えたてます。

ひざの上で甘えてくれるはずの愛犬が飼い主に向かって歯をむき出してうなり声を出したり、本当に噛みついたりするのです。心温まるペットとのハッピーライフは、もはや望むべくもなく、飼い主は苦悩の日々を送ることになります。多かれ少なかれ、誰もが飼い始めてから「こんなはずじゃなかった」という経験をしているのです。

平成16年度、日本全国の保護センターで殺処分された犬猫の数は39万頭。内訳は犬16万頭、猫23万頭です。平成15年度には43万頭だったので、その数は減ってきているとは言うものの、それでもこれだけの数の犬猫が殺されているという現実があります。

渡辺眞子さんはその著書「捨て犬を救う街」(WAVE出版)で、捨てられた犬と猫たちの殺処分をなくす取り組みをしているサンフランシスコの犬猫保護施設=シェルターを紹介しています。

年間5,000頭もの捨てられた犬や猫に、新しい飼い主を斡旋しているボランティア団体「SPCA」は、「No kill」を掲げて、社会生活に適合不能なほどの性質、あるいは治癒の見込みがない病気の場合を除いては、安楽死させないという理念を掲げているシェルターです。

「SPCA」は安楽死処分の前に動物を引き取り、その結果として多くの命が助かったのだと資料にも統計が記載されています。

しかし、「SPCA」が引き取るのは、「アダプタブル(養子縁組に適した)あるいは「トリータブル(扱いやすい、治療可能な)」な犬と猫に限られているのです。また、もうひとつ「ビヘイヴィアー(態度)」というものがあります。人に吠えたり、怖がって身体を触らせない動物も引き取ってもらえないのです。

犬にとって、頼りにできるのは飼い主以外にありません。飼い主にあきらめられたり、見捨てられたりしたら、その犬は幸せな生涯を送ることはもはやできません。

命令、服従といった調教訓練ではなく、犬の心を育てることが大切だと言われています。

飼い主思いの心さえ育てられれば、犬は自身で考え、実践し、飼い主さんが喜ぶことだけを行い、不快に思うような行動はとらなくなります。

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