アニマルセラピー-(2)アニマルセラピーの効果

●アニマルセラピーの効果

1.生理的な利点

・病気の回復・適応、病気との闘い

・ リラックス、血圧やコレステロール値の低下、神経筋肉組織のリハビリ

 (特に乗馬療法)

2.心理的な利点

・ 元気づけ、動機の増加、活動性・感覚刺激

・ リラックス、くつろぎ作用

・ 自尊心・有用感・優越感・責任感などの肯定的感情、心理的自立を促す

・ 達成感(特に乗馬療法)

・ ユーモア、遊びを提供する

・ 親密な感情、無条件の受容、他者に受け入れられている感じの促進

・ 感情表出(言語的・非言語的)、カタルシス作用

・ 教育的効果(子どもに対して)

・ 注意持続時間の延長、反応までの時間の短縮

・ 回想作用(自分の境遇と重ね合わせる)

3.社会的な利点

・ 社会的相互作用、人間関係を結ぶ「触媒効果・社会的潤滑油」

・ 言語活性化作用(スタッフや仲間との)

・ 集団のまとまり、協力関係

・ 身体的、経済的な独立を促進する(盲導犬、聴導犬など)

・ スタッフへの協力を促す

●精神病施設で動物を介在させた治療の効果が報告された最初の事例

1970年代の初め、オハイオ州立大学のS.コースン博士が、ある若い精神病患者を検査していました。その時、どこかで吠えている犬の鳴き声を聞いた患者が、自分に犬を一匹もらえないかと博士に頼んだのです。

その若者が自分の犬を手にいれると、他の患者たちも犬が欲しいと言い出して、その結果、驚くべきことが起こったのです。

それまでは、薬物や電気ショックといった従来の治療でも何の変化も見せなかった患者たちが、目に見えて回復しはじめたからです。

コースン博士は、この結果を論文の中で「最新の精神医学療法」と呼んで、発表しました。生き物どうしが、自然に愛し合い、影響を与え合うことは、最も効果的な癒しであると・・・・・・。

●精神病を克服したキャシー・クイン

キャシー・クインは、精神病患者として、36回も施設に収容されました。精神障害と診断されて、拘束衣を着せられた彼女の人生がサクセス・ストーリーになろうとは誰も想像できませんでした。

ある日、キャシーは施設で1頭のジャーマン・シェパードを手に入れました。頼もしい犬と一緒にいると、キャシーは、これまで持てなかった自信を感じるようになったのです。

しかし、困った事態が持ち上がりました。キャシーの犬のふるまいに問題があるということで、施設側がその犬を処分する決定を下したのです。

キャシーは、犬の攻撃的な態度を矯正しようと、犬といっしょに訓練プログラムを受けました。犬に攻撃しないように教えるためには、キャシーも自分を怯えさせる人々や状況に近づかなければならなかったのですが、彼女は自分の犬を守りたいという強い意志で、それらを乗り越えたのです。

犬とともに受けた訓練プログラムは、キャシー自身が社会に戻るためのリハビリにもなりました。

やがて、病気を完全に克服した彼女は、通常の生活を送るだけではなく、動物カメラマンや犬の訓練士としても、認められる存在になったのです。

(参考資料)

「地上の天使たち」 ステファニー・ラランド著 原書房刊

カテゴリー: アニマルセラピー   パーマリンク

コメントは受け付けていません。