ドッグフードの栄養学-(28)抗酸化成分

●抗酸化成分(抗酸化栄養素)

嗜好性を高めるために、ドライフードには脂肪が吹きつけられていますが、脂肪の腐敗を防ぐために「保存剤」が添加されています。抗酸化剤はすぐれた保存剤でもあるのです。

合成の保存剤を使わずに、ビタミンCとビタミンEを使っているのは、消費者の要望が強いからと言われていますが、抗酸化剤としてビタミンの方が優れているという科学的な根拠はありません。

また、天然の抗酸化剤は合成のものに比べて、その効果が長続きしないので、密閉した容器に入れて、乾燥した涼しい場所で保存する、製造年月日から6ヶ月以内に使用することなどが必要です。

抗酸化成分は、体内の他の物質を酸化させて細胞の働きを低下させる「活性酸素」の働きを抑制するものです。

ビタミンC、ビタミンE、ルチン(ルテイン)やベータカロチンなどのカルチノイドが抗酸化剤として働きます。トマトに含まれているリコピンにも効果があります。

ビタミンC(アスコルビン酸) 

子犬の関節が成長するときに必要とされるコラーゲンの形成に必要です。また、抗ストレス作用の他に、感染予防、解毒作用といった免疫機能を高める役割もあります。

犬は自ら肝臓で糖からビタミンCを作ることができるので、補給する必要はないと言われていましたが、最近は成長期には補う必要性があると考えられています。

ビタミンCは余分に摂取しても水溶性であるため、対外に排出されますが、一度に過剰に摂ると消化不良の原因になります。

ビタミンE

ビタミンEは、ミネラル成分であるセレンとともに、抗酸化剤としての働きをして、フリーラジカル(細胞膜を破壊する原子、分子)を中和します。

皮膚疾患には、ビタミンEが効果を持つとされ、ダックスフントの黒色表皮肥厚症(脱毛と皮膚に過剰な色素沈着が起こる病気)の炎症を抑えるとされます。

また、血管、心臓、神経の疾患にも効果があり、ストレスや栄養失調、病気やケガなどから細胞を守ったり、循環機能の働きを増進する働きがあります。

犬の体内では生成されないので、補給する必要があります。

ビタミンEは脂溶性なので、余分に摂取すると体内に蓄積されてしまうため、大量に摂取すると体調を崩す原因になります。

抗酸化栄養素は、予防接種の効果をあげるために必要とされる成熟した免疫機能を作ることにも貢献します。

「免疫」とは、細菌やウィルスの体内への侵入を防ぎ、また体内に侵入しても悪さをしないように抑える身体の働きです。

血液成分の内、主に白血球がその役割を担っていますが、免疫力は、年齢やストレス状態などの要因にも影響されると言われます。

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